なんだか雑記更新してからあっという間に一週間とか経つんですが・・・
このままだと大して記事書かないままになりそうな悪寒。。。
さて、今日はちょっとした出来事がありました。
それをのんびり書いていきましょう。
( ここから回想 )・・・いつものように仕事中、ふと、地面に何かが落ちているのを発見。
ん?なんだ?
アスファルトの真ん中に、どことなくふわっとしたものが落ちているのだ。
今日は台風が来ると予定されていた日。先日は猛烈な雨が降ったが、今日はなんだか雨も降らないし晴れもしないという曖昧な曇天である。
その曇天のなか、道の真ん中に落ちていたもの。
それは・・・小鳥だった。
なんだか、動けない様子。けがでもしたか?
羽も生えそろっていて、いかにも弱そうな雛のイメージではない。の、だが、その小鳥は非常に弱々しく地面に座って(?)いるばかり。
案の定こちらが手を伸ばしても逃げようともしない。
これは・・・相当弱っているか?
柔らかい羽毛の感触(野鳥はウイルスを持っている可能性があるので、本当は素手で触ってはいけない)。弱々しいながらも、その小さな体は呼吸のたびに微動しているので、間違いなく生きている。
仕事真っ最中だったため、どうすることもできない。とりあえずアスファルトから近くの植え込みに移した。そして午前中の仕事を終えるが、どうしても小鳥が気になってしょうがない。再び、植え込みに戻ってみると・・・
アリがたかり始めていた!
くっそ〜ダメだ!アリのやつ、弱った生物に群がるのが早い。30分くらいのうちに、かなりのアリが小鳥の体を蹂躙していた。
あわてて小鳥をつかみ出す。アリを払いのける。
時折バタバタ暴れるものの、やはり相当に弱っている様子。
・・・捨て置けない、か・・・
そのまま、小鳥をタオルでくるんで会社へ搬送。
しかしデスクの上に置くわけにもいかないので、隅の方にタオルでくるんで安静にしておいた。・・・というより、野生の弱った小鳥にこれ以上何ができようか。
柔らかい羽毛に包まれたとても軽く小さな体は、苦しそうに荒い呼吸をしているようだった。それでも、タオルから離そうとすると、細い足でタオルをつかんで離さなかった。
仕方がないのでそのまま寝かせておく。
そして昼休みが終わった。小鳥の元へ。
・・・まぁ、分かっていた。
自分も子供じゃないので、この先の小鳥の運命くらいはおおかた心で分かっていた。だけど・・・
目の前で動かなくなった小鳥を見ている自分には、悔しさしか沸いてこなかった。
・・・結局何もしてやれなかった。ただ、拾い上げ、そして静かに逝かせただけ。偉そうに世の中を支配している人間だって、小さな命一つ救えはしない。それは当然なのだけどれども、とにかく悔しかった。
仕事を終え、小鳥の小さな遺骸を持ち帰った。
せめて、花が咲き誇るウチの庭に埋葬してやろう。そう思ったから。
本当に小さな体。羽も固さがなく、やはりこれはまだ雛なのであろう。空を飛び交う鳥たちを見ていると、コイツの無念さが勝手に理解できた。鳥に生まれながら、飛べずに終わるなんて・・・
インターネット検索で鳥を調べるために何カットか撮影する。
その結果、コイツはツバメだと判明。なるほど・・・市街地にもいるわけだ。そして、ツバメの死亡率でダントツを誇る、雛から巣立ちの期間・・・ダメだったんだな、おまえも。
庭の片隅に横たえ、そっと土をかけると・・・
搬送中に、一度だけ小さく鳴いた、その小ツバメの鳴き声が頭をよぎった。
そう、ほんの少し前、コイツはまだ生きて、生きようとして、もがいていたんだ。
命は、消え際がいつもあっけない。目に見えない、かけがえのない存在なのに、いつもふとした瞬間に消えてしまう。目を離した隙にいなくなってしまうんだ。
埋葬を終え、空を見上げると、すっかり青空になっていた。
・・・おい、見ろよ。
おまえが初めて飛んでいくって言うから、邪魔にならないように雲がどいてくれたんじゃないか?
ツバメなんだから、格好良く飛んでくれなきゃな。あの雲の、その上まで・・・
台風が過ぎ去った後の夕空を眺めながら、そんなことをぼんやりと考えていた。
目の前を、鳥が素早く飛んでいったような気がした。