長い戦いだった。
今回の大掃除はおそらくこれまでの掃除で最大規模のものであっただろう。
まだ、完全ではない。否、完全な状態というものは存在し得ないのではないか、そう思えてすら来る。今はこざっぱりとした部屋だが、生活、購入、収集・・・いつかはまた、掃除というテコ入れが必要になる、その繰り返しこそが現代の人の営みなのだろう。
なんだかんだで一時搬出した物をまだ一部運び入れていない。時間をかけて、本当にもう一度部屋に入れるべきかを考えようと思う。苦労の末に一度運び出すという選択をした物を、安易に再度収納してしまうという事は避けたい。
それだけ、物の取捨を決めるというのはエネルギーを使うことなのだ。
さて、先日の休み、いよいよ大掃除の最終段階であるレイアウト変更に着手した。
部屋の大きな部分を占めるベッドを解体。布団を干し、マットレスを立てかけ、床部分をはずし、枠組み部分を掃除。凄まじい綿埃だった。おそらく枠組みの状態で掃除したのは、このベッドになってから15年以上ぶりのことだから当たり前なのだろう。
そしてその隙間にイチバンの大物であるパソコンラックを移築・・・これが非常に苦労した。何がイチバン苦労するかっていうとコイツだ。
数年ぶりにおろされたCRTディスプレイ。
ナナオのFlexscanT766であり、すでに9年弱のつきあいだ(2003年2月9日のえね日誌参照)。すっかり世の中は液晶時代だが、未だ液晶になっていないのはコイツが思いのほか元気だから。
それもそのはず、当時としてはなかなかの高級品で、ソニー製FDトリニトロン管を採用した19インチディスプレイ。最大解像度は驚くなかれ、1920×1440ドットという2002年発売当時にフルハイビジョン(1920×1080ドット)を超えた高解像度が表示可能だったのである!・・・実際はとてつもなく見えづらいのでそこまで細かくしないが。
これまでの合計駆動時間は16982時間。1万時間を超えたあたりで一時ブラウン管がヤバくなって「これが故障の兆候か!」と思ったら今は何ともなく順調稼働中。コイツマジで壊れない。こうなったら2万時間を目指す。
(ということでまだ液晶に変えるつもりはない。CRTはまだ液晶に勝る部分が多いのだ)
ちなみに重量27キロ。
こいつを狭いラックからひねり出すのにマジで死ぬかと思うくらい苦労した。上下左右でようやく手が入るくらいの隙間しかないなか、斜めに設置されたコイツをラックに衝突しないようにそ〜っと持ち上げて出す・・・しかも重さが前後左右不均等だから本当にシビアな作業だった・・・
滅多に見られない裏側。
5BNCというアナログ時代の高品位な接続方法でパソコンとつなぐ。色信号ごとにケーブルが分かれてるヤツである。当時から表示色にトコトンこだわったナナオらしいディスプレイだ。
底についた回転台は、ラックに固定置きするσ(^^)には不要の物で、設置や撤去の時に引っかかったりして相当に邪魔な物だが、CRT本体と一体化していて外せないのである。
このままノントラブルだったら、10周年記念に買い換えを検討しようか・・・などと思いながら、苦労して移動先に設置。
ちなみに、次の日若干筋肉痛になったのは内緒である。
前世代のパソコンを思いの外使っていないので、現パソコンとのリンクをなくして、ケーブルを削減。それでもケーブルがホコリを吸い寄せそうだったので、結構立派な作りだった靴の箱を改造してケーブルボックスにした。ハンパな大きさだがないよりはだいぶマシだろう。
それにしても、高性能パソコンや大容量HDDが低価格でホイホイ買えてしまう時代、用済みパソコンはもはや処分するしかなさそうである。・・・部屋の片付けをすると、本当に使い捨て時代になったのだなぁと思ってしまう。物を捨てられないタチのσ(^^)でさえ、あえて取っておこうと判断に値する物が本当に少ないからだ。
必要になったらその時揃えればいい、高価な物以外はそういうものなんだろうか。
Oakleyコーナーも縮小。サングラスを捨てはしないが、箱などは大部分を処分。
何でも買って揃えれば、前の物は処分してしまう時代だが、たいがいの物は買うときは高価でも売るときは雀の涙である。そもそも売ること自体面倒なσ(^^)なんかは手間を惜しんで捨ててしまうのだが、これから物を買うときは今まで以上に吟味しなければならないと思った。
まだ、部屋の外には物が結構ある。これを完全に捨てれば今の状態の部屋で過ごせるが、おそらくいくつかは再度搬入することになるだろう。また部屋が雑多とするのは勘弁願いたいので、最小限に抑えたい。
掃除=処分は確立された式なんだろう。結局、引っ越し作業ばりの大掃除になってしまったのである。大荷物を移動させるごとに、空いた床にフローリング用簡易ワックスもかけたし。
足かけ6日・・・もう大掃除はしたくない、今はそう思っている。