朝、起きると晴れていた。
今日も家の工事だが、もはや外壁塗装を残すのみ。せっかくの晴れなので、外出しないとこれは損である。
進路は埼玉方面。しかし、朝早く出たにも関わらず、この日は早くも大混雑の予感が。それは、最初に立ち寄った「入間アウトレットモール」ですでに感じられた。
11時過ぎだというのに、すでにランチを取るスペースもままならないと言う始末。
むむ、これは田舎に進路を取るよりあるまい。
■ 長瀞のライン下りなんだか先日「いい旅夢気分」でやっていた気がするが、いや、だからこそ来たのだがこの渓流で名物「ライン下り」をすることにした。
ちょうどライン下りの船を載せたトラックが、次の便に備えて船を着水させていたところ。渓流には釣り人も多く、ラフティングボートも浮かんでいた。
そして川を横切る秩父鉄道の古橋(大正三年施工)が良い味を出している。
だいぶ待ったが、ようやく人が集まり川下り開始。
なんだかぎゅうぎゅう詰めにされた。経費削減だろうか、若干の定員オーバーは常の様子。
いざライン下り中はなかなか良い景色にカメラを構えられず、古橋をくぐる瞬間に撮れた一枚。
大正三年施工とはかなり古いが、煉瓦造りの橋脚は重厚で健在。現鉄道もバリバリに利用中で、危なっかしさは感じられなかった。当然だが単線規格である。
なお、写真左には船頭のニイチャンが写っているのでトリミングした(笑
>川の両岸は、かなり切り立った崖や岩に覆われている。この岩などは過去に海底だった証らしく、長瀞を代表する風景らしい
なかなかスリリングな場面もあり、水を多少浴びることが前提である。20分弱でライン下りは終了。あっさりと終わったが、なんだかカメラに集中してしまって景色を堪能してなかったかも。
もともとカメラありきというスタイルで観光に臨むタイプなので、結構損している(笑
ライン下り終点からはお土産屋街をつっきり、バスで元居た場所まで送迎で、終了である。川の状態や時期が悪いと営業していない時もあるそうだ。
駐車場へ戻ると、折良く貨物列車が通過した。
ちっこくて可愛い列車である。
途中に寄り道した道の駅にて
>(左)この巨大椎茸はお土産に買って、家でソテーして食った。みずみずしくて非常に美味であった。
>(右)普段は間違いなく人がいないだろうと思われる屋外の店にも、今日は行列。まさに好天の日曜はかき入れ時。ちなみに黒ごまソフトは美味かった。
■ そばの花を眺めつつそばに舌鼓ここいらはそばが結構有名らしく、蕎麦の花の畑が道から見えていた。
昼は食ったばかりだが、そばは別腹ともいうし、直行。
この山は、秩父のこのあたりからはどこにいても見える山である。武甲山というシンボル的存在であるが、この山肌の無数の刻み傷を見ていただきたい。山頂までびっしり。
これは名産「秩父セメント」を採掘した跡であるらしい。なんだか痛々しい景色であるが、地形を変えてしまう人間の土木の力の凄さも思い知る。
話を戻して、そば。
蕎麦の花を見ながら、その場で十割蕎麦を茹でているちょっとした観光地スペースがあったので、いただくことにした。
#(左)写真クリックで拡大画像(ビッグ・フォト)が新しいウインドウで開きます
>(右)ここで食べられるもりそば。手打ちそば、というか手作り感丸出しで逆に好感が持てる。味は良い。
食べ終わってふと思い出した。
武甲山も凄い風景だが、もう一つ、なんかでっかいダムが視界に入った気がしたのだ。とても気になるので、訪問することに決定。
■ 谷間の要塞「浦山ダム」ダムのあった方向に車を走らせると、撮影に良さそうな橋が架かっていたので、降車、ダム全景をとりあえず写真に収めることにした。
思ったよりも巨大で、標高も高い場所にあるため威圧感がある。
気に入ったので、ダム堤体まで車を走らせ、細かに観察することにした。にわかダムファンのσ(^^)であったとさ。
# 両方、クリックで拡大画像が新しいウインドウで開きます
# 左右写真の矢印方向から、互いを撮り合ったカタチとなっています
>(左)ダム直下の橋から撮影したダム全景。巨大な重力式コンクリートダムであることが分かる。
>(右)ダム堤体より、遠景を撮影。余談だが、あまり影の部分を入れると日向の風景部分が白飛びしてしまうため、バランスが難しい。
なんと浦山ダムは重力式コンクリートダムで
日本2位の堤体高を誇る(宮ヶ瀬と同じ!)超巨大ダムであった。わりと地味な山地に展開しているため、観光客にオープンなダムにも関わらず、肝心の観光客はほとんど居なかった。
>156mというだけあって、非常に高い。東京タワー第一展望台並の高度を誇るので高所恐怖症のσ(^^)は足がすくむ。
エレベーターで堤体下まで降り、脇の階段を156m上まで歩いて登ることにした。せっかくオープンなダムなのだから、利用できるものは利用したい。
だが、さすがに156mを一気に上がる階段はなかなかキツい。
息を切らしながら高度を稼いでいく。
堤体上部にあるレリーフはこのダムを象徴するものだが、なかなか作りがよい。
あらかじめ型作りされたものをはめ込んで組まれているのが分かる。
オープンな雰囲気といい、レリーフといいこのような「余裕」が感じられるのも、このダムが新しいものだからに他ならない。
我が神奈川最大の宮ヶ瀬ダムと作りも似ていれば、施工された年もほぼ一緒(98年と00年)という新しさなのである。
高さもcm単位しか違わないというそっくりぶりだ。
ダムの名前が大きく刻まれた石が道路脇にある。
「水資源開発公団 浦山ダム」と銘打ってあるが、この公団はすでに名前を変えている。
しかし、石に刻まれた名前は当時のままであった(いちいちそんなことに費用を使っていられないのだろう)。
この写真に写る「洞窟のような穴」であるが、ひんやりとした内部にはいると施錠された鉄扉に行方を遮られる。重厚な施錠済み。
(なお、水が多い時は手前に滝が降り注いでいて進入できないようである。他サイトで確認)
かすかに見える穴から奥を覗くと、地下水のしたたり落ちる音のみが支配する暗黒のトンネルであった。管理用の通路だろうか?
ここの鉄扉に一匹の蛙が佇んでいた。結構大きい。
手を伸ばすと、あわてて水路から鉄扉の奥に「かえる泳ぎ」で消えていった。地下トンネルの住人なのだろう。
気づくと、時間はもう夕暮れ近い。
日帰りながら秩父を満喫した旅であったが、やはり帰りは大渋滞に悩ませられたのだった。
写真はオシャレなパーキングエリアで営業していた本格持ち帰りコーヒー店で買ったアイスコーヒー。と海外のチョコレート・バー。
自分で好きなコーヒーを注いで、自分でミルクを好きなだけ足して、160円から飲める。スタバで飲むより全然お得だ。
今回はDMC-G1のテスト撮影もかねての旅だったが、写真の難しさも体感できた。撮れた時はベストショットと思っても、パソコンで拡大表示すると「ダメ」な事が多かった。絞りやホワイトバランスの勉強もしなければ。
今回から取り入れた「ビッグ・フォト」だが、さすがに原寸大は非常識に大きいので「半分サイズ」で掲載した。小さい写真では伝わらない迫力が少しでも伝わればいいのだが(でかい写真残さないと一眼の意味がないから・・・というニュアンスもあるにはある 笑)
(蛇足:なお、target="_blank"はタブブラウザの発展を感じたので付けました)