先日の冬の雨。
そして今日はやや暖かい、日よりの良い一日となった。
今日は先日の雨がすべてを洗い流したかのように、目に映る景色すべてが美しい色彩であった。どこまでも空気は澄んでいた。空気中の塵という不純物が消し飛ぶとき、目に映る物はフィルターを介さない、真の姿を見せるのである。
この季節は大好きである (´ρ`)
銀杏。なんという素晴らしい木だろうか。
並木にもなっていて、公園などにもよく植えてあるが、春は桜、秋は銀杏といってもいいくらいに抜群の美しさを持つ。前進を黄金に染め、そしてはかなく散りゆくのみ。その落ち葉は、そのどれもが可憐なひとひらの花びらであるかのように。
今日は特に視界が良かった。おそらく、このマンションに上ってここまで視界が開けたのは初めてである。間違いなく、いつもの風景よりも一段階向こう側が見えていた。そこは、特別なときしか観られない魔法のベールの向こう側。
夜。
天を仰ぐと、この近辺では考えられないほどの星が見えた。いやしくも首都圏でありながら、これほどの星を目にできるとは思わなかった。人里離れれば、こんなものではないだろうが、ウチのベランダからこの星々が見えたのは、感激であった。
ぜひ、ビッグ・フォトでご覧いただきたい。(ISO100、シャッタースピード30秒、マニュアルモード)
普通首都圏ではカメラにはほとんど写らない夜空の星々。この写真には肉眼で見るよりもたくさんの星が写っている。肉眼では「オリオン座と周りの星」くらいであるが、写真にするとオリオン座が目立たなくなるくらい、星が無数にある。
なお、画質調整で明るさとコントラストを上げてあるが、限界まで上げるとわけがわからないくらいたくさんの星が写っている。人間の目は光りにごまかされるが、レンズはあくまで正直である。
余談だが、星がぶれて見えるのは、シャッタースピードが30秒のため、地球が公転してしまっているためである。たとえば30分にしたならば、光の帯で包まれることだろう(我がカメラの最大は60秒)。
目に映らないがために、都会での星は少なく見られがちだが、実は我々は当然のように数え切れない星々に毎夜包まれているのだ。
(ちなみにこれ以上のものを撮ろうと思ったら、天体望遠鏡や町の光をカットする特殊なフィルム、シャッターレリーズなど、専門的な機器が必要になる。一般的なカメラでさっと撮れる写真はその程度の物である)
こうした季節の移ろいを感じるたびに、自然に感服するのであった。