さて、いよいよこのマニアックツアーのメインディッシュである「国道152号分断区間」に迫る。
しかし、助手席のσ(^^)はもう生きているのがやっとの生ける屍状態だ。
どうなっちまうんだ。。。
道はいよいよ山道の様相を呈してきた。
まだまだ国道といえる道路状況だが、ご覧の通り通行止めに関する指示看板が出てきてしまった。ただし、この看板は152号分断区間の”迂回路”に関する時間帯通行止めの案内である。152号は文字通りぶった切られているので通年通行はできない。
国道152号はここをまっすぐである。
まだ分断区間よりもずいぶん手前であるが、事実上最後の分岐がこの地点なのだ。
そのまま、延々とくねくねと蛇行する対面二車線未満(ほぼセンターラインはない)の道を進む。
山の中に入っていく景色をまったく楽しむ余裕がないまま、ひたすらに凹凸を拾い続ける車の揺れに耐えるしかないσ(^^)。
そのまま30分超走ったところで、急に道幅が広くなった。
ここが目的地、国道152号分断区間の手前にある誰もいない山中の道だ。
誰もない道のわりには高規格の道路、しかも作りかけの橋脚が点在している?
ここは、ちょっと道マニアをかじった人なら垂涎の”曰く付き”高規格道路なのだ。
詳細を語るとそれこそ終わらないので、一言で表すと・・・
「自動車専用道路(高速といってもいい)を作ろうとして一部を作ったけど、地質的にやばそうだったのでルートを練り直し、別の道に作り直すことにした。それで取り残されたのがここ」
という状況だ。
すなわち、対面二車線に満たない狭い山岳国道を走っていると、突然高速道路規格の道が
一部だけ現れるという世にも珍しい光景なのである。
そしてその狭い国道152号すらも、この峠を越えずに
突然終わっているという事実も見逃せない。
写真からもわかるが、ものすごく広い。そして、ここは秘境ともいえる山中である。
当日はものすごく気持ち悪くて、この写真を撮った以外は何も覚えてないが、ここに来る最中に道路と並行して走っていたのは・・・日本でも有数の秘境駅を通ることで有名な「飯田線」だったのである。
そんな山中に、このような高速道路規格の立派なトンネルが穴を開け、その前後はふつうの道路が通っているばかりなのだ。
ちなみに、不釣り合いな歩道が設置されているが・・・高速道路規格から予定変更により一般道へと格下げされたこの「草木トンネル」は、歩道が付け加えられて事実上の幅員減少となり、今日にいたるというわけだ。
ここも高速道路の一部になる予定だったんだね〜 ('A`)y-~~~
トンネルを抜けると、わかりやすい画が待っている。
写真のスイフトスポーツが駐車してある部分。ずいぶんと幅広ではないか?
これは当初この幅のまま真っ直ぐと道を高架で延ばす計画であった名残である。今は目の前でぶった切れており先は断崖、その迂回路として左の道が存在するのである。
秘境ともいえる山中に突然現れた高速道路規格道。
そしてそれは突然、気持ちがいいくらいにスッパリと終わっていた。草木トンネルを挟む1キロに満たないほどの区間のみのことである。
しかしボクの気持ち悪さは全然収まらない・・・(´・д・)
さて、ここでこの道は終了であるが、この先は最初にお伝えした「国道分断区間の迂回路」となる。狭小区間なので時間帯通行止めであるが、今通れば大丈夫なようだ。急いで先に進む。
いきなりの幅員減少!対面二車線はここで終わる。
ここよりはまさしく林道の狭小区間である。兵越林道という。
そして道も荒れてきて・・・ただでさえダウン状態のσ(^^)をさらに追い詰める、とどめの一撃とばかりに道は悪くなっていった。勘弁してくれ〜・・・
どれくらい走っただろうか。目を閉じて耐えるだけのσ(^^)にはツライの一言であった。
兵越峠にさしかかると、いつのまにか雪景色になっていた・・・これは昨晩降ったようだ。
相当寒いのだろうこのあたりは。幸い晴天で道に影響はないものの、昨晩だったらこのノーマルタイヤではやばかったかもしれない。
ちなみに峠に公衆トイレがあったので気分が優れないσ(^^)は用足しに・・・
あたりまえだがボットンだった。くみ取り式で用足しなんか何年ぶりだろうか・・・
そして峠を下りる途中・・・
あちゃ〜、やっちゃってますよ脱輪クルマ放棄。まさしく昨晩この峠にさしかかり、滑って脱輪、にっちもさっちもいかなくなってクルマを置いて退散したのだろう。
我々も来る時間をずらしていたら、同じような目に遭っていたかも・・・
ちなみに山奥なのでケータイはモチで圏外っす。
この車の人はどうやって帰ったんだろうか・・・歩くにはいささか強烈な道のりだが。
それこそ脱輪しそうな、ガードレールもなく道も狭いくねくね道をひたすらに降りること30分ほど。神経も疲れ切った頃に、ようやく峠から下山することができた。
最後の最後までくねっている道が写真からわかると思う。
以上の狭小区間は実は工事中であり、時間帯通行止めという措置もそのためである。
峠を避けるトンネルでも掘削しているのだろう。
でなければ 高速道路規格 → 対面二車線一般道 → ガードレールもない山道 というコンボはあまりにもヤバすぎる。
ほどなく分断区間から復活した国道152号に復帰するのだが、山岳道の気配は消えない。くねくね国道だ。
言い忘れていたが、このあたりの山々はなかなか美しく紅葉していた。
もっとも、テンション最底辺のσ(^^)にはそれを楽しむ余裕などなかったのだが。
山道+国道に付きものなのが、旧道である。
国が管理する道は比較的改修が行われやすいため、古い道が現道の脇のほうに佇んでいるのである。
写真のトンネルはまさしく旧隧道そのものである。狭い道に、狭小トンネル、そして古く狭い橋。
本来ならばほおって置くはずもない超オイシイ道路だが、今日は横浜まで帰らなければならないし、体調最悪のσ(^^)は何とかシャッターを切るので精一杯だった。
紅葉と旧隧道。最高だな・・・(´ー`)
マニアックツアー最後の目的地へと走る中、突如として雨が・・・
雨?いや、外気温は1度にも下がっている。これはなんとみぞれである。
そしてそのうち、本格的な雪が降ってきたりした。ノーマルタイヤだとやばい・・・そう思っていたが、ほどなくして雪はやんだので一安心だ。山の天気は変わりやすいというが・・・
さて、後編は最後の目的地、旧宿場町の様子をお伝えしていこう。